『牛乳は子牛のための飲み物である。』
この至って普通な考え方に気づくのに、28年もかかってしまいました。牛乳は健康に良いのか、危険なのかの論争が絶えませんが、普通に考えましょう。牛乳は子牛のために牛が出す飲み物です。そして、お母さんの母乳がなぜでなくなるのかも考えましょう。それは人間にとって必要でなくなるからではないでしょうか。
特に黒人、黄色人種などの有色人種は牛乳に含まれる乳糖を分解することはできません。分解することができないというのはどういうことでしょうか?簡単に言うと体に悪いということですが、この記事では乳糖の分解について少し突っ込んで説明します。ちょっとマニアックな情報もお伝えしたいなと思います。
その他にも、こんな内容お伝えします。
- 牛乳に含まれるたんぱく質や脂質が体に与える悪影響
- 牛乳のカルシウムで骨は強くなるのか
- アレルギーの正体は牛乳のせいだったかもしれない
では、詳細行きます!
目次
牛乳の特殊な組成
哺乳動物によって乳汁のソシエがかなり異なるという事実は、一般の人々の間ではあまり知られていません。
ウシ、ヤギ、ゾウ、ラクダ、オオカミなどの乳汁は、糖質・たんぱく質・脂質・ミネラルの量が大きく異なるといいます。哺乳動物は、それぞれの子どもに最も適した栄養を与えるように出来ているということです。当然ながら、人間と他の動物の乳汁は異なります。
ほとんどの哺乳動物は赤ちゃんの頃は母乳だけで成長します。これは人間も同じですね。けど、大きく異なるのは離乳期を過ぎても乳を飲み続けるのは人間だけということです。しかも、人間の乳でなく、牛乳の乳を飲み続けるのです。母乳も自然にでなくなりますよね。
ちなみに同じ人間でも、アフリカや南米では大人が牛乳を飲むのはおかしいといわれるそうです。アフリカや南米の人々が異常なのではなく、大人になっても牛乳を飲み続けている日本人や欧米人が異常なんです。
牛乳が危険な3つの理由
1. 世界中の大人は大多数が牛乳の乳糖を分解できない
乳糖とは
乳糖は牛乳に含まれている糖質であり、炭水化物です。乳糖はブドウ糖とガラクトースという2つの物質から成り立ちます。
牛乳を飲んだ後はどう吸収されるのか
牛乳を飲んだ後で、乳糖が腸管から吸収されて、血液に流入するには、二つの単糖類にまず分解されなければなりません。それには、乳糖を分解する酵素であるラクターゼが必要になります。ラクターゼは腸管の上部の細胞に存在し、それが最も多く集まっているのが、小腸の中ほどにある空腸と呼ばれる部分です。
図にあるように乳糖は小腸でラクターゼという分解酵素により、ブドウ糖とガラクトースに分解されます。ただし、ラクターゼの処理能力を超えてしまうと、乳糖は消化されないまま大腸に運ばれてしまいます。
大腸の中では2つの問題がおきます。
- 大腸の細菌に乳糖が反応し、乳糖を発酵させてしまう。その結果、ガス、二酸化炭素、乳酸に変化する。
- ラクターゼで処理できなかった乳糖は腸管内に水分を引き寄せる。それによって、大腸内のガスや水分が増える。その結果、お腹がはる、ケイレン、げっぷ、おなら、下痢などの問題を引き起こす。
ラクターゼは4才にかけてどんどんでなくなる
ほとんどの子どもの省庁におけるラクターゼの活性は、生後一年半から四年の間に徐々に低下します。これは成長過程における生理的変化です。
乳糖を分解してくれるラクターゼの活性は妊娠7か月ごろから始まります。そして最も盛んなのは出産直後。それからはラクターゼの活性は徐々に低下していき、4才ごろにはもう、その能力はなくなります。
これは、人類の大多数とすべての哺乳動物にあてはまります。通常の離乳期を過ぎても牛乳のように乳糖を含む製品を摂取するというのはおかしな話なのです。
乳糖を消化して吸収できるかは、遺伝で決まっている
白人以外の有色人種はそのほとんどが乳糖を消化して吸収できないといいます。日本人では、調査によると8割以上もの人が消化吸収できません。
牛乳飲んで下痢になる人はその典型的なパターンです。
2. 牛乳のたんぱく質はアレルギー体質を作る
牛乳のたんぱく質によるアレルギーが多数報告されているそうです。その症状は多岐にわたります。もし、乳製品を取っていて下記の症状があらわれている人は、一度乳製品を一切取らない生活をしてみてください。それでもし改善されたら、乳製品は取らないほうがよさそうです。
- 鉄欠乏性貧血
- イライラ
- 下痢
- 湿疹
- 嘔吐
- 繰り返す鼻づまり
- 繰り返す気管支炎
なお、乳製品を取ってないよ!と主張する人がいますが、例えばクッキーなんかも乳製品を含んでいます。普段自分が食べているものに本当に乳製品が含まれていないかを確認してみてください。
3. 牛乳の脂質は心筋梗塞・脳卒中のリスクを高める
牛乳の脂質はアテローム硬化を引き起こすと考えられています。これは動脈硬化の1種です。動脈の内側にいびつな腫瘤ができて、血流を阻害してしまいます。このアテローム硬化がのちに心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めてしまいます。
牛乳でカルシウムを取る必要があるのか?
でも、牛乳飲まなくなったら、カルシウム取れないし骨が弱くなりませんか?
これに対して世界中の人々を対象に骨密度を調べる研究があったそうです。アメリカで摂取されているカルシウムの半分以下しか摂取していない人々(主にアフリカの原住民)がいます。その人たちの骨がもろいという現象は見られないのです。
本でもこのように書かれています。
WHO専門家グループは「一日のカルシウム摂取量が300ミリグラム未満でも、健康に害を及ぼすという確たる証拠はない」と結論付けています。一日に300ミリグラムのカルシウムというのは、コップ一杯の牛乳に含まれているカルシウムに相当します。
ただ、やはりカルシウムは必要ないとは言い切れないものではあります。牛乳以外にもカルシウムを含む食材を紹介します。
- ブロッコリー、キャベツ、カブなどの野菜
- インゲン豆、大豆などの豆
- 小麦粉
- イワシ、サケ等の魚
- その他、カキやアーモンドなど
というわけで、こう結論しましょう。
でも、牛乳飲まなくなったら、カルシウム取れないし骨が弱くなりませんか?
全く問題ないっす。
まとめ
さあ、ここまで牛乳の危険性について書きました。簡単にまとめましょう。
- 世界中の大人は大多数が牛乳の乳糖を分解できない
- 牛乳のたんぱく質はアレルギー体質を作る
- 牛乳の脂質は心筋梗塞・脳卒中のリスクを高める
- 牛乳でカルシウムを取る必要はない
ヨーグルト・チーズなんかは、乳糖を分解できないという問題は作成過程において解決されるので問題ありませんが、たんぱく質や脂質の問題はあるでしょう。ただ、本音としてはヨーグルトってうまいんですよね!大好き!!(笑)
何か体に不調があるなら1~2週間、または1ヵ月とかの単位で乳製品を一切やめてみることですね。それで全く変わらないっていうならまた取ればいいなじゃないかなと思います。ぼくが、ずっと続けてるバターコーヒーもどうしようかなーと悩み中です。今のバターがなくなったら一回乳製品を一切我慢する生活を試してみようかなとも思っています。
知識として色々知るのは大事なことかと思いますが、最終的には試すしかないですよね!!ぼく、口だけでごちゃごちゃ言って何もやらない人嫌いなので~。というわけで、ぼくはブログでは実際に体験したものや実際に読んだ本などを中心に書いております。
ぜひ、牛乳なしの生活をお試しください!
チャオ!
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下記の本を参考に記事を書きました。とても素晴らしい本です。
なぜ「牛乳」は体に悪いのか ―医学界の権威が明かす、牛乳の健康被害 (プレミア健康選書)